901年2月1日、道真は慌ただしく都を出立する事になりました。
出発を前に、自宅の梅に惜別の情を込めてこう呼び掛けました。
東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな
この歌に感応した梅は、やがて一夜で海を越え、大宰府に着いたとされ、
現在も太宰府天満宮に咲く飛梅(とびうめ)のルーツになっています。
こう書くと、「『春な忘れそ』ではないですか?」という声が必ず上がります。
ただこれを説明すると長くなるので、今回は控えたいと思います。
一言で書けば「とりあえず『拾遺集』を見て下さい」となりますね。